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[敬老の日]入院中の祖父・祖母・親へのプレゼント


[敬老の日]入院中の祖父・祖母・親へのプレゼント

2022年9月14日 記事更新

監修 大井麻希/Oyaima編集長・福祉用具専門相談員



2022年の敬老の日は9月19日の月曜日です。

離れて暮らしている家族を持つ方には、「敬老の日」や「誕生日」などは大切なタイミング。

日頃の感謝や、「いつも思っているよ」という思いを込めて、プレゼントを贈りたいですね。


ここでは、現在入院している高齢の親や祖父母に贈り物をしたい場合、何に気を付けたらいいか、どんなプレゼントがいいかをご紹介します。

 

<目次>

・病状を確かめ、贈り物をしてもいいか判断

・入院目的・状況で贈り物は異なる

・病院へ送るなら宛先・配送指定日に注意

プレゼント1 枕元に置けるもの

・プレゼント2 楽しさを感じるもの

・プレゼント3 病院生活の便利グッズ

・プレゼント4 肌に刺激の少ないもの

・プレゼント5 おしゃれに見せるもの

・入院中に避けた方がいいプレゼント

・プレゼントにはメッセージを添えて

 

まずは病状を確かめ、贈り物をしてもいいか判断


入院中の方に贈り物をしたい場合は、まずは病気の状況や、病院の面会や贈り物の受け取り体制を確かめましょう。


敬老の日を祝う相手が父親や母親で、普段から電話やLINEでやりとりしている場合は、直接、さりげなく病状を聞いてもいいでしょう。

もし、ご本人が認知症などできちんと病状を把握できていないときは、家族として病棟の看護師さんなどに聞くこともできます。


直接のやりとりが少ない祖父・祖母などの場合は、日頃、祖父母とよく接している親や親族などに確認をするとスムーズ。

介護保険サービスを利用しているのなら、ケアマネジャーさんに聞いてみるのもよいでしょう。


なお、サプライズで贈り物をしようとしたいのであれば、ヒアリングした相手に「おばあちゃんにプレゼントを贈ることは言わないでね」などと、忘れず伝えておきましょう。




入院の目的・状況により、入院中の贈り物をするのがよいかどうかは異なる


一言で入院と言っても、どんな目的で入院しているか、どんな病状なのかはさまざま。

その状況により、入院されている方の体調や気持ちの余裕も異なります。


よかれと思っておじいちゃんやおばあちゃんに面会に行ったり、プレゼントを贈っても、かえって負担をかけてしまう場合もあるので注意しましょう。


以下、主な入院の種類と、敬老の日の贈り物をするのによいタイミングかどうか、を記載しました。 ご参考してください。



<持病の定期的な治療・観察のための入院>

本人もある程度、治療や入院に慣れているため、気持ちも落ち着いている方が多いでしょう。

退院まで長くかかるのであれば、元気づけるような敬老の日の贈り物はおすすめです。



<病気を詳しく調べるための検査入院>

たとえ本人が今元気であっても、結果が出るまでは不安で落ち着かないもの。人から病状を聞かれても、答えにくいでしょう。

また検査のための入院は基本的に短期間です。敬老の日と入院時期が重なっている場合は、退院後自宅に戻ったあとにプレゼントを届けるようにしましょう。


<手術のための入院>

手術が終わって安定するまで、本人はとても不安です。余程心を許せる相手でなければ、誰にも会いたくないという方が多いでしょう。

また手術の内容や難易度により、贈り物をするかや、何を贈るかもデリケートです。病状やご本人の気持ちをよくわかっている方に、事前にしっかり確認した方がいいでしょう。


<闘病や術後の経過観察での入院>

闘病生活中や、術後まもない方は、体調がすぐれず、痛みや苦しさをこらえる時間が多くなっています。体調も急に変化しやすいので、心の余裕はもちにくいタイミングです。

また闘病中に外見が変化する場合も多いので、面会やテレビ電話などを嫌がる方もいます。


ただ、贈り物であれば、自分の心身に余裕があるときに開封でき、あまり負担になりません。家族の愛情や応援を感じ、励みに感じる方も多いでしょうから、敬老の日の贈り物はおすすめです。



普段の生活の中では、家族に会ったり、贈り物をもらうことは基本的にうれしいものです。ただ、体調が悪いときや、病院という慣れない環境の中では、かえって心身の負担になることもあります。

現在の病状、入院の状況をふまえ、気持ちを察した上で、何ができるかを考えましょう。


現在、病院は、コロナ禍で面会禁止のところがほとんどです。

頻繁には面会できず、入退院のときや危篤のときくらいしか、会えないことが多くなっています。


ただ、贈り物や差し入れは受け取って渡してくれる病院も多くあります。

可能な場合には、上手く活用しましょう。

(病院ごとに方針が異なり、贈り物の受け取りをしてもらえない場合もあります。必ず事前に病院に確認しましょう)


病院へ配送するなら宛先・配送指定日には注意。到着は平日がベター


贈り物をする場合は、直接病院に持ち込んで渡してもらうよう依頼するか、宅配便などで送ることになります。

まず、当然ながら、入院期間中に病院に届けることが大前提です。


検査入院だと短ければ1泊で退院することが多く、白内障の手術や、腹腔鏡での手術なども数日で退院となります。

短期の入院であれば、本人も病院もバタバタしているため、贈り物を贈っても手元にタイミングよく渡るか懸念があり、紛失の恐れもあります。


敬老の日が短期の入院期間にあたる場合は、タイミングをずらし、退院後に自宅に戻ってから贈り物を届けましょう。


手術をする場合も、最近の急性期病院では入院期間が2週間以内ということがほとんど。

入院を知ってから手配しても、荷物が到着する頃にはすでに退院している、もしくは別の病院に転院している、ということがありえるので退院予定日は事前に確認しましょう。


回復期の病院(リハビリをする病院)や、療養型の病院の場合は、数か月など長く入院することもあります。そのため、せっかく贈ったのにタイムリーに手元に届かなかった、という懸念は少なめ。

ただ、病状には注意が必要です。

回復期の病院であれば、基本的には回復に向かっている状態ですが、療養型の病院のいる場合は、患者さんの病状が重いこともあります。

贈り物をするのがふさわしいかどうかは、状況をよくわかっている方にしっかり確認しましょう。



また、そもそも贈り物を受け取ってもらえるかどうかは、必ず病院に確認しましょう。


以前に同じ病院に何かを送ったことがある場合も、今は、新型コロナの影響で病院が対応を変えている場合があるので要注意。


送付が可能なことが確認できた場合は、宛先には病院名のほか、送り先である入院中の方のお名前と入院病棟・病室を必ず入れてください。


もし途中で病室の変更などがあった場合も病院が対応しやすいように、備考などに、「●月●日に入院した〇〇〇さんにお渡しください」などと入院日も記載しておくとベターです。


*Oyaimaにご注文の場合は、『「*●月●日に入院した〇〇〇さんにお渡しください」と、送り状の備考欄に記載してください』などと書き添えてください。


なお、病院に贈り物を届ける際には、お届け指定日は、平日にすることをおすすめします。


病院の規模にもよりますが多くの場合、病院あての荷物は、いったん総合案内などに集められ、それから病棟に運ばれます。

週末は病院の人手が少ないため、病院のどこかで荷物がストップしてしまう懸念があります。


また、届いたものを自分で開封できない状態の方だと、看護師さんにお願いして開けてもらうことになります。

人手の少ない週末は、看護師さんもいつもより忙しく、親や祖父母の方が、かえって気を使ってしまう可能性もあります。


2022年の敬老の日は9月19日。祝日の月曜日です。

人手が少ないタイミングにあたるので、その前週の平日16日(金)か、翌日の20日(火)以降に届くようにした方がいいでしょう。



…では、次に、実際に入院中に敬老の日のプレゼントを贈るとなったら、どんな贈り物がいいでしょうか。

おすすめのプレゼントと、避けた方がいいプレゼントをご紹介します。


入院中の敬老の日プレゼント1 かさばらず枕元に置けるもの


病院では基本的に、ひとり分のスペースは狭いもの。

広い個室にいるなら話は別ですが、通常は、自分ベッドの横の棚の上や引き出しくらいしか、何かを置く場所はありません。

そこも、薬や飲み物などを置くことが多いので、かさばらないことは重要です。


パッケージに入ったフラワーや、家族写真などが入った小さめの写真立ては、心和ませてくれます。


また、のちのち通院の時にも使えるマルチポケットケースなども便利。

診察券や保険証、ドクターの話を聞くときのボールペンやメモ帳なども入るものがよいでしょう。



 


入院中の敬老の日プレゼント2 楽しさを感じるもの


気持ちがふさぎやすい入院中は、少しでも気持ちが明るくなるプレゼントがうれしいですね。


病院から渡される書類を見たり、文庫本を読んだりするときには、ルーペがあると便利ですが、こんなユーモラスなものだと、楽しく使えそうです。


こちらは、パッケージをあけたとたん、思わず笑みがこぼれそう。

風呂敷を2枚、着物の形に折って詰め合わせています。

風呂敷は、衣類をまとめたり、結んでエコバッグにしたり、見られたくないものの上からさっとかけたりと病院生活の中で、なにかと重宝します。


入院中の敬老の日プレゼント3 病院生活の便利グッズ


常に病院内の限られた場所で過ごすからこそ、そのスペースを快適にする便利グッズはおすすめです。

車椅子やベッドの座り心地がよくなるクッションなどは重宝します。


枕元にペットボトルを置いておくと、ぬるくなってしまいます。

しっかり保温・保冷ができるマグがあれば、いつもお茶をおいしく飲めます。


身の回りのものを整理して一カ所にまとめられる、ポケットがたくさんついたバッグ。

売店などに行くときにはそのまま持ち運べます。



 


入院中の敬老の日プレゼント4 肌にやさしく刺激の少ないもの


冷暖房がきいている病院は、肌が乾燥しがちです。もともと高齢の方は乾燥肌の方が多いので、肌にやさしい素材のタオルや寝具で心地よく過ごしていただきたいですね。


病院でタオル類をレンタルしてくれるところもありますが、肌ざわりが気になる方には、オーガニックコットンのタオル類を贈ると喜ばれそうです。


病院の枕だとうまく眠れない、という方は多いもの。

長期入院の方なら、少しでも静養できるように、自分で高さ調節のできる枕などを贈ってはいかがでしょうか。


ひざかけを贈るなら、なごめる柄のものを。

こんな派手すぎずかわいらしい柄なら、心がやすらぎ、男性にも使っていただけます。

肌ざわりがよいことも重要です。


 


入院中の敬老の日プレゼント5 外見をおしゃれに見せるもの


気持ちが沈みがちな入院生活の中では、少しでもおしゃれでステキなものが手元にあると、心が晴れます。きれいな色のものを選ぶとよいですね。


髪の乱れを隠せる薄手のキャップがあると、シャンプーできないときは便利です。

気になる白髪や薄毛も、こんな帽子をかぶれば気にしなくてすみます。


羽織りやすいカーディガンは、肌寒いときに便利。

やわらかな素材で、ボタンがはめやすいものが使いやすいでしょう。


売店に買物に行くときや診察を受けるときに、手回り品を入れるのに便利な小さなバッグもおすすめです。

退院しても使いたくなるおしゃれさで選びましょう。


入院中に避けた方がいい 敬老の日のプレゼント


病院では、「持ちこみNG」のものがあります。

以下のものは基本的に贈ることができません。


まず、以前は定番だった生花は、現在はNGの病院が多くなっています。

虫がつきやすい、香りが苦手な人がいる、腐敗するなどの問題があるためです。

また、病状が重い高齢の方は、自分で花のお世話をするのは大変です。特に闘病中の方には、病院がOKの場合でも、贈らない方がいいでしょう。


刃物やライターは万が一のことを考えて、持ち物として禁止しているところがほとんどです。


また、共同生活になりますので、音や匂いを発するものは周囲に迷惑になります。トラブルにもなりやすいので避けましょう。


病院内は想像以上に盗難が多いので、現金や金券などは避けましょう。

病院の職員を装った人間が持ち去ることもあります。

ただでさえ病気でつらいのに、盗難に遭えばダメージも大きくなります。


長期の入院では、好きな食べ物やお菓子、ドリンクなども贈りたくなりますが、これは病院に要相談です。

新型コロナの影響もあり、口に入る物を厳しく制限している場合もあります。


また、もともと高血圧や糖尿病、心臓病、腎臓病などの方は食事制限が必要です。

贈られた食べ物を間食をすることで、栄養計算がされた食事が入らなくなるのであれば、本末転倒です。


食べ物はせっかく贈ってもNGであれば捨てざるをえません。

本人が食べたい、飲みたいと思っても、実際に口にできないのであれば、かえって悲しませることになります。

必ず病院の許可をとってからにしましょう。


マナーを守りながら、応援する気持ちをプレゼントにこめて贈りましょう。



 


プレゼントにはメッセージをつけて


いつものように行動できず、心細くもなっている入院中・闘病中は、何より身内の人のやさしい言葉が心にしみます。

プレゼントそのものより、一緒に入っていたお手紙やメッセージカードがもっとうれしかった、という方も。


せっかくプレゼントを贈るなら、ぜひメッセージを添えましょう。

病気のことはあまり触れず、明るくさりげない言葉を伝えるのがおすすめです。



「敬老の日のプレゼントを贈りますね。

きょうだいみんなで相談して選びました。

喜んでくれるといいな。」


「敬老の日の、気持ちを贈ります。

退院したら改めて、お祝いしましょう!

楽しみに待っています。」



こんなメッセージは、病気の不安を抱えた方の気持ちを明るくしてくれそうです。



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