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有料老人ホーム・高齢者向け住宅に暮らす母・父・祖母・祖父へのプレゼント選び


有料老人ホーム・高齢者向け住宅に暮らす母・父・祖母・祖父へのプレゼント選び

2023年6月1日 記事更新

監修 大井麻希/Oyaima編集長・福祉用具専門相談員



親御さんやお祖父さま・お祖母さまが、老人ホームや介護施設で暮らしている場合、なかなか会えないから誕生日や記念日に贈り物を、と思う方が多いでしょう。


でも、いざ贈ろうと思うと、「暮らしぶりがわからない」「贈っても使う機会がないかもしれない」「迷惑をかけるのではないか」など、さまざまな疑問や不安がわき上がってきます。

でも「わからないからやめておこうかな」と考えてしまうのは、残念です。


ここのところ、コロナウィルスの感染拡大防止のため、親族でも面会がなかなかできない状態です。

感染予防のため外にも出られない方は、寂しい思いや大きな不安を抱えているはずです。

そんな方がプレゼントを受け取ったら、きっと明るい気持ちになれるはず。


堅苦しく考える必要はありません。

老人ホームの特徴や暮らし方を理解し、そこで使えるものを選べば、大丈夫です。

ここでは特に「有料老人ホーム」と「サービス付き高齢者向け住宅」について、特徴・暮らし方・おすすめプレゼントをご紹介します。

 

<目次>

有料老人ホームの特徴・暮らしとは?

サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)の特徴・暮らしとは?

共通するプレゼント選びのポイント

有料老人ホームで暮らす方へのプレゼント

サービス付き高齢者向け住宅で暮らす方へのプレゼント

 

有料老人ホームの特徴・暮らしとは?


有料老人ホームは、住む部屋の終身利用権を購入し、月々の必要経費その他を支払いながら暮らす老人ホームです。

ほとんどの場合、個室で生活をします。お部屋に鍵はかからないものの、基本的にはマンションの一室のようなもの。

食事は食堂やリビングでとり、入浴は多くの場合は共同の浴室で行います。トイレや洗面台は自室についていることが多いでしょう。


有料老人ホームにも複数の種類があり、設備はホームによって違います。

少し説明しておきましょう。



有料老人ホームは、大きく分けて健康型、住宅型、介護型の3種類があります。


健康型は、主にアクティブシニアのための施設。まだお元気で動ける方が、お部屋を起点に趣味にいそしんだり、温泉に入ったり、街にショッピングや観劇に出かけたり、時には旅行をしたりと、自由に過ごす場となります。

食事はホームが提供するものを食べ、併設の心地よい広い浴場を利用することが多いですが、自宅のマンションで過ごしているような感覚です。

要介護状態にない方が利用する場で、要介護となったら、退出する約束になっているところも多々あります。



住宅型有料老人ホームは、「食事、洗濯、清掃等の生活支援サービスが付いた高齢者施設」と考えればいいでしょう。

要介護状態の方が利用することが多いですが、その場合は、お部屋に来てくれる訪問介護などの在宅サービス、またでかけて行って受けるデイサービス、その他リハビリなどのサービスも含め、介護保険サービスを別途契約します。

ただ、訪問介護事業所やデイサービス、ケアマネジャーがいる居宅介護支援事業所が同じ建物の中に併設されているところも多く、後述する介護型と見た目は変わらなく見えるところも多いでしょう。



そして、介護型有料老人ホームは、都道府県の指定を受けた有料老人ホームで、介護保険制度上では「特定施設(特定施設入居者生活介護)」となります。

介護職が24時間常駐し、食事や掃除、洗濯などの生活介護を受けると同時に、入浴介助、排泄介助、場合によっては食事のときの介助なども介護保険サービスを利用して受けることができます。


住宅型や介護型老人ホームに暮らす方は、要介護認定を受けている方がほとんどです。介護を受けながら、時に散歩などに出かける程度で、穏やかにホームの中で過ごす方が多い傾向です。



施設の設備や豪華さはホームによってさまざま

一口に有料老人ホームといっても入居金数千万円・月の利用料が100万円近くの豪華な施設から、入居金はほとんど無料で月の利用料が15万円程度、というところまで、料金設定はいろいろです。

料金の高いところは建物もサービスも豪華で、利用者が「お客様」、スタッフはコンシェルジュと呼ばれているところもあります。

一方、手頃な料金で住めるところは、シンプルなこぢんまりとしたお部屋で過ごすことが多いでしょう。


どんなところにお住まいかわからない場合は、インターネットで老人ホームの名前を検索し、内容を確認してから贈り物を考えるといいでしょう。



サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)の特徴・暮らしとは?


有料老人ホームと似ているといわれるサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)。

比較的お元気な方が「建物賃貸借契約」で入居するところが、終身利用権を得て住んでいる有料老人ホームとは違うところです。

ただ、広さは有料老人ホームが「13㎡以上」であるのと比べ、キッチンやリビング、バス、トイレつきでは「25㎡以上」が基準、キッチンなどが共有の場合は「18㎡以上」と、広いのが特徴で、バリアフリーに設計されています。


付帯するサービスは、安否確認と生活相談です。それ以外に、掃除や買い物代行の生活支援がついているところもありますが、介護が必要になったら、自ら訪問介護やデイサービスと契約をし、個別にサービスを受けることになります。


住宅型や介護型有料老人ホームよりも、お元気な方が多い傾向で、部屋の中も自由に飾り付け、まさに「自宅」感覚で過ごしている方が多いようです。


利用料金はさまざまですが、概ね敷金は家賃の2~5ヶ月分、月額費用は10~30万円のことが多いでしょう。




どちらにも共通するプレゼント選びのポイント


有料老人ホームもサ高住も、公的な特別養護老人ホームや病院などと違って、「自分の城」という感覚で住める場です。

ただ、個室があるとは言っても、自宅に比べるとスペースは限られます。

また、食事や入浴などは他の利用者と共有の場を利用することも多く、特に住宅型や介護型の有料老人ホームは、介護スタッフが頻繁に部屋を訪れることが多いので、やはり自宅で暮らすのとは違う感覚です。


老人ホーム・介護施設など、共同生活をおくる場所へ共通するプレゼント選びとして、以下を意識して選ぶとよいでしょう。


1.自室の中で使えるものに限定して選ぶ

2.共同生活にふさわしいものを選ぶ

3.介護をさまたげないものを選ぶ

4.健康を害さないものを選ぶ

5.職員やほかの利用者さんにほめられるものを選ぶ




有料老人ホームで暮らす方へのおすすめプレゼント


有料老人ホームなら、個室内で使えるものや、ひざかけ・ルームシューズ・洋服・パジャマなど、身に付けるものがおすすめです。

肌触りのいいものや使い心地のいい機能的なものは、心遣いも感じてきっと喜んでもらえるでしょう。

車椅子や食卓の椅子など何かに座っていることが多いので、腰やお尻が痛くならないようなクッションや、膝下をあたためるひざかけは人気。

また、歩行をサポートするシニア向けのルームシューズもうれしい贈り物です。


有料老人ホームの部屋は、「自分の城」といっても、周囲の部屋とほぼ同じ間取りです。だかこそ、その人らしいお城にするために、好みのインテリア雑貨などをプレゼントをして、飾ってもらうのもよいでしょう。

自分の好みのものに囲まれていると、安心しリラックスできます。

また、毎日目にするので、「うちの子が、孫が私のために贈ってくれた」と見るたびに温かい気持ちになってくれそうです。


衣類であれば、介護度に合わせ、着替えがしやすいものを選ぶとよいでしょう。

ご本人が着替える場合と、介護職の方に手伝ってもらう場合があると思いますが、いずれにしてもボタンやファスナーの開閉がしやすいなど、着替えやすいものが助かります。

見た目はボタンのように見えて、実際はワンタッチで簡単に留まる洋服などをプレゼントすると、ご本人にも介護職の方にも感謝されそうです。


老人ホームの中は基本的に適温に保たれているので、厚手のセーターなどは不要です。

けれど、一年中使えそうな気軽に羽織れるカーディガンなどは、役に立ちます。

色や柄の違うものを何枚か持っていると気分が変わりますし、コーディネートも楽しくなります。


また、洗濯は老人ホームが、入居者全員のものを集めまとめて行うので、衣類やタオルなどには名前を書くことが必須です。

衣類によってはどこに書いたらいいのかわからないものもあり、黒の服だと黒のマジックで書きにくい、ということもあります。

名前が書ける欄のついた衣類を差し上げると、ご本人もホームも「助かる」と思うでしょう。


 

似顔絵グラフィックス (丸井織物株式会社)

送付した写真を元に手書きで似顔絵を作成、額に入れてお届け

世界に一つだけの似顔絵を作れるサービス。

プロの似顔絵師が多数所属。

お気に入りのテイストの似顔絵師を指定し、サイズや額、ラッピングなどを指定。


似顔絵のもととなる写真や、入力した文字、似顔絵への要望などを送るだけでOKです。


最短だと、依頼後3日でにできあがりを発送。

納品前に、イラストの確認もできます。


<料金例>

・1人の似顔絵 Sサイズ(B5サイズ) 8,580円(消費税込)


*サイズや似顔絵の人数などで金額が変わります。

*2023年4月5日時点の料金。料金は変わる場合があります。


 

3wayケット/ネットオリジナル(クロス)130×85cm (昭和西川株式会社)

ひざ掛けにも、ポンチョにもなる万能ケット


暖かくなってきたとはいえ、まだ冷える日も多い今の時期。

また、夏は冷房で身体が冷えることもあります。

寒い時に、さっとかけられる膝掛けは助かります。


これは、ひざかけとしても、ポンチョとしても使えるブランケット。ボタンがついているので、肩にかけた時にずり落ちません。上半身にも下半身にも使えます。ベッドでも車椅子などでも活躍します。


表面はなめらかなフランネル、裏面はふわもこのボア素材。身体をやわらかく優しく包んでくれます。

ネイビー、チャコールグレー、ピンク、ブルーの4色から選べ、女性にも男性にもおすすめです。


<料金>

・3,980円(消費税込)

*2023年4月30日時点の料金。料金は変わる場合があります。


 

4重織ガーゼハーフケット/IY2307《IYASHI-YA/イヤシヤ》 (昭和西川株式会社)

夏にも使えるやさしいガーゼのハーフケット

こちらは夏も使えるガーゼ素材のハーフケットです。シングルの半分のサイズの140×100cmで、ひざかけより少し大きいサイズ。


古くから織物の産地である愛知県蒲郡の「三河木綿」は品質に定評がある、繊維業界のブランド品。

天然素材の綿100%でお肌にやさしく、乾燥しやすい年配の方のデリケートな肌にもおすすめです。


四重に重ねたガーゼは層と層の間に空気を含むので暖かい一方で、通気性や吸湿性も高いのが魅力。汗をかいてもサラッと快適です。


<料金>

・4,400円(消費税込)

*2023年4月30日時点の料金。料金は変わる場合があります。


 

快歩主義 L168RS グレー(アサヒシューズ株式会社)

軽くてやわらか、つまずきにくくすべりくい 介護施設用シューズ

つっかけるだけのスリッパは、転倒事故につながりやすく危険。介護施設ではかかとが付いたルームシューズが基本です。

これは、かかとつきに加え、シニアのための工夫がつまったルームシューズ。


高齢になると、骨格の変化や筋力の衰えで歩き方が変化し、普通の靴だとつまずきやすくなります。

このルームシューズは、そんなシニアの歩行の特徴をふまえ、つま先とかかとをそり上げた作り。つっかかりにくくスムーズに歩けます。

靴の上部は、大きく開く面ファスナー。脱ぎ履きが簡単で、むくみに合わせた微調整も可能。

かかと部分のプルタブは、脱ぎ履きの際につまみになります。


靴底は、水に浮くほど軽い軽量の合成樹脂ソール。軽くてやわらかくフィット感もよいため、介護施設で長時間履いていても疲れにくく快適です。

幅は、内蔵のインソールを使えば3E、取り外せば4E相当。調節して履く事ができます。


<料金>

・4,290円(消費税込) *グレー、ネイビー、パウダーブルー、スイートピンクの4色から選べます。

*サイズはSS、S、M、L、LLの5サイズ。(21.5~25.5cm相当)

*2023年5月1日時点の料金。料金は変わる場合があります。


 

ポジショニングに便利な筒型クッション 本体 (株式会社MOGU)

床ずれ予防や身体を支えるのに便利なクッション

特許技術のビーズクッションでおなじみのMOGU。

これは、腰・ひじ・ひざなどの体圧を分散するのに便利な、介護用のクッションです。


長さ38cmの円筒型は使い勝手の良いサイズ。軽くて扱いやすく、安定感もあります。

床ずれ(褥瘡)予防に使ったり、体勢を保持する支えにしたり、体位を変換するときにあてがったり。

複数個、組み合わせて使っても便利です。

赤・オレンジ・緑・青・茶・黒の6色。


<料金>

・1,760円(消費税込)*カバーは別売り

*2023年2月25日時点の料金。料金は変わる場合があります。


 

EXGELシーティングラボ 車いす用クッション アウルリハ (株式会社 加地)

リハビリ専門家と共同開発 車椅子用クッションのベストセラー

車椅子用クッションとして20年以上の実績を持つエクスジェルクッション。

低反発でも高反発でもない、特殊な素材「エクスジェル」が、圧力を分散。

尾骨にスリットを設け圧力を軽減するなど、車椅子に長く座る人の快適さをとことん追求しています。


表面は合皮で汚れても拭き取り可能。洗える防水カバーも付き。充実機能の本格クッションです。


<料金>

・24,200円~33,000円(消費税込)

*体形や症状に合わせて9種類の中から選べます。

*2023年2月27日時点の料金。料金は変わる場合があります。


 


サービス付き高齢者向け住宅で暮らす方へのおすすめプレゼント


サ高住ならもう少し選択肢が広がり、お風呂やリビングで使うようなもの、キッチンが部屋にある場合はキッチン用品などもプレゼントの候補になります。


サービス付き高齢者向け住宅は、有料老人ホームの個室と比べると広さがあります。

とは言え、いままで暮らしていた家に比べると狭くなる方がほとんど。引っ越しの際には必要なものだけを厳選して持ち込みます。


贈り物をする際には、かさばるものは避け、手狭なスペースでも効率的に使えるものを選びましょう。

日常で使用する物をまとめられる収納ラックなどがあると、物の紛失も防げます。

カレンダーと時計が一体化した時計なども便利。

悩む場合は、食品などの消耗品も喜ばれるでしょう。


 

尾骨を浮かすシートクッション(本体・カバーセット) (株式会社MOGU)

長時間座っているとお尻が痛くなる方へ

特許技術のビーズを使ったクッションやソファでおなじみのMOGU。

これは少し変わった形のクッションです。


高齢になると、お尻の肉が痩せて長時間座ることを苦痛に感じる方が増えます。

このクッションは当たると痛い尾骨部分を完全に浮かして座ることができる構造。

うつぶせ時の枕や腰当てにもなります。

赤・青・茶・緑の4色。カバーは外して洗濯可。


<料金>

・4,180円(消費税込)

*2023年2月27日時点の料金。料金は変わる場合があります。


 

BRUNO 蓋つきステンレスマグ short (BRUNO株式会社)

真空二重構造で保温保冷 飲み切りサイズのステンレスマグ

冷たい飲み物も温かい飲み物も適温をキープ。スライド式飲み口の蓋つきで、ほこりが入らず、倒してしまっても中身がこぼれにくくて安心です。


持ち手つきで、持ち運びも飲むときもラク。室内はもちろん、ベランダや外出先でも大活躍します。


ざらっとした質感とシックなカラーが絶妙なバランスのステンレスマグです。


<料金>

・2,200円(消費税込)*容量 約320ml

*保温効力は71度以上(1時間)、33度以上(6時間)。保冷効力は7度以下(1時間)、15度以下(6時間)

*2023年3月22日時点の料金。料金は変わる場合があります。


 

病院便利手帳 (株式会社ベル)

お薬手帳・診察券・保険証をまとめて収納できるおしゃれなケース


通院に関係するものを、ひとまとめに管理できる手帳ケース。

左右に便利なポケットがあり、中心には20枚の診察券を収納できます。

通院前に、診察券やお薬手帳が見つからない、とバタバタすることがなくなります。


素材は手触りが良く、高級感のあるヴィーガンレザー。本革の構造を人工的に再現した新素材です。

職人が染めの工程を何度も繰り返す事で、本革に近い質感・色味を再現。動物保護や自然保護の観点からも注目を集めています。

13色展開なので、好みの色を選んでプレゼントできます。

手帳にはオプション(+440円)で名入れも可能。型押しで入れるのでさりげなくておしゃれです。


<料金>

・3,025円(消費税込)  *高さ16.5cm×横12cm(閉じた状態)

*2023年4月29日時点の料金。料金は変わる場合があります。


 

有料老人ホームの場合も、サービス付き高齢者向け住宅の場合も、贈り物をするときには、あらかじめご本人や施設に伝えておくといいでしょう。

ご本人に対してサプライズのプレゼントの場合でも、施設には伝えておきましょう。

たくさんの人が暮らし、たくさんの人が働く施設では、荷物の取り違えや、渡し遅れなどが起こる可能性もあります。

「よろしくお願いします、●月●日頃到着すると思います」と電話を入れておくと安心です。


また配送伝票に記入する住所には、施設の名前、部屋の階数、番号も入れ、間違えないようにしましょう。

わからない場合は、事前に本人や施設に確認をしておくと安心です。


ホームでの暮らしを、優しい心遣いで豊かにして差し上げたいですね。

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