介護にはどれくらいのお金が必要?誰が負担するもの?

介護にはどれくらいのお金が必要?誰が負担するもの?

目次
1.介護の費用、月数千円で済むと思うと大間違い
2.在宅介護を4年7カ月続けると平均500万円近くに
3.どんなことにお金がかかる?
4.老人ホームに入居するなら、もっとかかる
5.年金支給の先延ばしや就労で老後の資金をカバーする

介護が始まった時、避けられないのがお金の話です。
介護サービスを受けるにも、施設に入るにも、一定のお金がかかります。
介護が始まったら、いくらかかるのか?そのお金を親は持っているのか?持っていないなら誰が負担するのか、考える必要があります。
まずは、介護でかかるお金の平均はどれくらいなのか、知っておきましょう。
 

介護の費用、月数千円で済むと思うと大間違い

みなさんも親御さんに介護が必要になったとき、お金がかかるのは承知しているでしょう。
「でも、介護保険を納めているのだから、大丈夫」と思っていませんか? それ、ちょっと危険です。

介護保険サービスは、被保険者となって介護保険料を払っていれば、いざ使う段になって支払う自己負担は、全体の費用の1割負担です。
所得の多い方は2割負担、3割負担ということもありますが、ごく普通の年金暮らしであれば1割負担です。
1割なら、「きっと数千円ですむ」と思いがちですが、そうでもありません。

 

在宅介護を4年7カ月続けると平均500万円近くに

公益財団法人生命保険文化センターの調査によると、介護費用は以下のとおり。
まず、介護用ベッドを借りたり、手すりをつけるなどの住宅改造などの一時的な費用の平均は69万円です。
 

次に、介護が始まったら毎月発生する施設などを利用する料金その他の月額料金の平均は、なんと7.8万円に及びます。
これは、介護保険の自己負担分を含んでいます。
 

しかも、以下の平均的な介護期間を見てください。
実に4年7カ月です。4年以上介護した方の割合は4割にものぼります。
 
公益財団法人生命保険文化センター「平成30年度 生命保険に関する全国実態調査」

単純計算すると、介護にかかった平均的なお金は
一次的な費用69万円+月額費用7.8万円×54.5カ月=494.1万円
なんと!500万円近くかかります。介護保険で自己負担分が一部になっていてもこうなのです。
 

どんなことにお金がかかる?

介護が必要になると、さまざまな理由で費用がかかります。在宅介護なのか、施設入居なのかによっても、費用は大きく変わります。
一概には言えませんが、以下の例をみてみましょう。
 

在宅介護・1割負担の場合 (要介護3、言語障害の場合)

脳梗塞で倒れて右半身の麻痺と軽度の言語障害が残り、要介護3と認定された男性のケース。夫婦二人暮らしで自宅で生活。

ある程度余裕をもって介護を受けようとすると、以下のような1週間のスケジュールが考えられます。
公益財団法人生命保険文化センター「リスクに備えるための生活設計」
・平日は、毎日訪問介護を利用。
・それ以外に、週に一度の訪問看護と、週に3回通いのリハビリを利用。
・他の時間は一緒に暮らす妻が家族介護。
・土日は、妻に加えて、子ども(娘や息子)が実家に戻っての家族介護。

その他に、介護保険を使うサービスとして、以下も利用できます。

●妻がまとめて休息して介護疲れをいやすために、月に3日程度、短期入所生活介護(ショートステイ・ユニット型)を宿泊利用。
●車いすと介護用ベッドをレンタル。ポータブルトイレを購入。
●現在暮らす家を使いやすくするために、段差解消のための住宅改修。

介護保険サービスは、利用者の所得により、自己負担額が1割〜3割に分かれます。
年金暮らしであれば、多くの場合は1割負担と考えられます。

しかし、上の表のサービスを実現するとなると、サービスの支給限度を少し超えてしまいます。
超過した分は、10割の全額負担になり、その分がこのケースでは1万3000円ほど。
また、ショートステイ自体は介護保険サービスで1割負担で利用できますが、滞在費・食費として実費が2500円/日かかるので、7500円分が自己負担となります。

直接肌に触れるためレンタルではなくて購入するきまりになっているポータブルトイレの購入、住宅改修費については、介護保険からの給付はありますが、初期費用として1割が負担になります。

これらを考えると、毎月の自己負担の目安は4万7000円ほど。
利用開始月はポータブルトイレや住宅改修費用が2万円増えるので6万7000円ほどになります。


この方の場合は、デイケアが半日タイプですが、午前中から午後まで通う長時間のデイサービスの場合には、昼食費やおやつ代の実費がかかるなど、それぞれのプランによって価格は変わってきます。
 

老人ホームに入居するなら、もっとかかる

一般に、自宅で暮らす在宅介護の方が支払う費用が少なく、老人ホームだとより費用がかかります。
老人ホームは種類がさまざまで、その種類によって、かかるお金はかなり違います。

一般によく聞く老人ホームと言えば、「特養(特別養護老人ホーム)」、「有料老人ホーム」などだと思いますが、実際には10種類近くのタイプがあります。
国が運営するものから、民間企業が運営するものであり、入居資格や、受けられる介護サービスの内容、施設の設備、暮らし方なども異なります。
特に多いのは以下の施設タイプで、費用の目安は下記の通りです。

●特別養護老人ホーム
月額6〜15万円程度。費用に差があるのは、所得や資産状況によって支払う額が変わるからです。

●認知症型グループホーム
月額15〜20万円程度。これは施設によって、利用する方の資産によってそれほど変わるものではありません。

●サービス付き高齢者向け住宅
入居費は月10〜30万円程度、介護保険サービスを利用すれば、その費用は入居費にプラスされます。

●有料老人ホーム
グループホームと同じくらいの費用のところもあれば、入居金数千万円、月費用が70万円、などという高級なところもあります。
主に民間企業が運営し、施設の特徴によってかなり変わってくるので、よく費用の検討をする必要があります。

いずれにしても多額な費用の用意が必要になりますね。
まだまだやりたいことがあるからと、月々の年金を使いきり、貯金を切り崩して穴埋めしながら生活していると、とんでもないことになりそうです。
多くのケアマネジャーさんは、「人生100年時代。100歳まで生きると思って、費用を算出し、老後に備えてください」と言います。
親も子も、そこまで計算できているでしょうか?
 

年金支給の先延ばしや就労で老後の資金をカバーする

これからの備えとしては、できるだけ長く元気に働き、年金受給を先延ばしにする(繰り下げ受給)か、先にもらっておいて全部使わずに貯金に回すことが重要でしょう。
自営業などで国民年金の保険料だけを支払ってきた方の場合は、年金額がそれほど多くないので、できるだけ長く仕事を続け、元気を保つことがイチバンの秘訣でしょう。

親御さんの介護費用や生活費が足りないからといって、みなさん子ども世代がすべて補てんするのは難しいのが実態でしょう。
自分の家族の生活費や教育費、住宅ローン、自分自身の老後への備えなどで、やりくりが大変なのはどの家も一緒です。
だからこそ、こうした現状を親御さんに伝え、早めに老後の資金計画を立ててもらうことが重要でしょう。
 

以下のページもご参考に〜まず知っておきたい「介護の基礎知識」

「寿命」と「健康寿命」の違い…寿命と健康寿命の差が大きい日本。介護期間を長くしないために何ができる?

親が認知症になった時のために…認知症はいつ誰がなってもおかしくない病気。基本の知識を得ておこう。

「介護保険」で何ができる?…介護保険制度とは?どう利用したらいい?いざ使うときのために知っておこう。

介護が始まったらすべきこと…介護は突然始まるもの。いざ、始まったら何をすべきか事前に知っておこう。

親の考えを知っておこう…急病になったら、もう親の考えを聞けない可能性も。事前に確認しておきたい。

親の生活費や年金を確認しよう…意外な貯金・借金があるかも? 親の生活費や年金を確認し試算しておこう。

兄弟姉妹で親の介護を話す…兄弟姉妹がいるなら協力して親の介護へ取り組みたい。そのために何をしたら?

親の資産の整理と把握を手伝おう…いざというときお金が引き出せないのは困る。そろそろ親の資産を把握しよう。

高齢の親の住まいはどうする?…家の古さ、親の資産や健康などを兼ね合わせて、少しずつ相談していこう。


親の介護予防にプレゼントやメッセージを

親が元気にイキイキと暮らせることは、そのまま介護の期間を減らすことにつながります。

親にとって、子供や孫とのコミュニケーションは大きな楽しみ。単調になりがちな日々の刺激にもなります。
誕生日などにプレゼントを贈ったり、日頃の感謝を言葉にして伝えることは、介護予防の観点からもおすすめです。

Oyaimaでは、シニアのためのプレゼントの選び方や、おすすめ商品も多数ご紹介。
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シニアへのプレゼントの選び方


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